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| バックナンバー:「労働契約法」制定の動き |
平成18年度法人税改正の概要
ご承知の通り、平成18年度税制改正において、会社法制定に伴う整備などを盛り込んだ法人税関係法令の改正が行われました。 四半期開示等を義務づけられている公開会社と違って、大半の中小企業は期末決算のみですので、今度の決算(平成19年3月決算の会社)で初めて法改正の適用を受けることになりますので十分に注意が必要です。 以下に、改正の概要を記載しましたので、不明な部分は、税理士・公認会計士等に事前に確認しておかれることをお勧めします。
1.役員給与について損金算入される範囲の改正
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法人がその役員に対して支給する給与(退職給与等を除く)について、損金算入されるものの範囲は、次に掲げる給与とされました。 @ 支給時期が1月以下の一定の期間ごとであり、かつ、その事業年度内の各支給時期における支給額が同額である給与(定期同額給与) ★ 役員に対する給与の額を定時株主総会の時に合わせて改定する等、その改定が当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3月を経過する日までに行われている場合のその改定前の各支給時期における支給額が同額である給与と改定以後の各支給時期における支給額が同額である給与は、それぞれ定期同額給与に該当します。 A 所定の時期に確定額を支給する旨の定めに基づいて支給する給与で一定の要件を満たすもの(事前確定届出給与) ★ その給与に係る職務の執行を開始する日と当該事業年度開始の日の属する会計期間開始の日から3月を経過する日とのいずれか早い日までに納税地の所轄税務署長にその定めの内容に関する届出をしている場合の当該給与に限られます。 なお、平成18 年4月1日以後最初に開始する事業年度について、当該いずれか早い日が平成18 年6月30 日以前の日となる場合における届出期限は、平成18 年6月30 日 とする経過措置が講じられています。 ただし、この場合であってもその給与に係る職務の執行を開始する日までに「所定の時期に確定額を支給する旨の定め」が定められていることが必要ですので、ご注意ください。 B 同族会社に該当しない法人が業務を執行する役員に対して支給する利益に関する指標を基礎として算定される給与(利益連動給与) ★ その算定方法が、報酬委員会での決定等の適正な手続を経ており、かつ、有価証券報告書への記載等によりその内容が開示されていることその他の一定の要件を満たすものに限られます。 (注1)上記に該当する役員給与であっても、不相当に高額な部分の金額及び事実を隠ぺいし又は仮装して経理することにより支給するものについては、損金の額に算入されません。 (注2) 平成18 年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 |
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特殊支配同族会社が業務を主宰する役員に対して支給する給与の額のうち給与所得控除額に相当する部分として計算される金額は、損金の額に算入しないこととされました。 ただし、特殊支配同族会社の基準所得金額が一定の金額以下である事業年度については、適用されません。 ★ 特殊支配同族会社とは、同族会社の業務を主宰している役員(業務主宰役員)及びその役員と特殊の関係のある者が発行済株式の総数の100 分の90 以上の数を有し、かつ、業務主宰役員及びその役員と特殊の関係のある常務に従事する役員の総数が常務に従事する役員の総数の過半数を占める場合等のその同族会社をいいます。 ★ 基準所得金額が一定の金額以下である事業年度とは、当該事業年度開始の日前3年以内に開始した各事業年度又は各連結事業年度(基準期間)の所得金額若しくは欠損金額又は個別所得金額若しくは個別欠損金額及び業務主宰役員給与額などを基礎として計算した金額(平均額)が、@年800 万円以下である場合の当該事業年度、A年800 万円超3,000 万円以下であり、かつ、当該平均額に占めるその業務主宰役員に対して支給する基準期間の給与の平均額の割合が100 分の50 以下である場合の当該事業年度をいいます。 なお、新設法人等で基準期間がない特殊支配同族会社にあっては、当該事業年度の所得金額又は欠損金額及び業務主宰役員給与額などを基礎として計算した金額(当年度基準所得金額)を基に判定します。 (注) 平成18 年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 |
2.交際費等の損金不算入制度の改正
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交際費等の損金不算入制度について、損金不算入となる交際費等の範囲から1人当たり5,000円以下の飲食費(専ら当該法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除きます。)が除外されました。 (注) 平成18 年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 |
3.同族会社の留保金課税制度の見直し
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同族会社の留保金課税制度について、次の見直しが行われました。 (1)留保金課税の対象となる同族会杜の判定について、3株主グループによる判定から1株主グループによる判定とされました。 ★ 留保金課税制度以外の同族会社の判定は、従来どおり、3株主グループにより判定します。 (2)留保控除額が次に掲げる金額のうち最も多い金額とされました。 @ 所得等の金額の100分の40(中小法人(資本金の額が1億円以下の法人をいいます)にあっては、100分の50)に相当する金額 A 年2,000万円 B 利益積立金額が資本金の額の100分の25に満たない場合におけるその満たない部分の金額に相当する金額 C 中小法人において自己資本比率(総資産に占める自己資本(同族関係者からの借入金を含む)の割合)が100分の30に満たない場合におけるその満たない部分の金額に相当する金額 (注) 平成18 年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 |
4.会社法の制定に伴う規定の整備
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同族会社の判定について、会社の議決権の内容に応じその総数の100分の50を超える数を有する場合等が加えられました。 (注) 平成18 年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 |
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配当、株式等に係る規定の整備が行われました。 @ 株主等から出資を受けた金額を「資本金等の額」とするとともに、資本金等の額及び利益積立金額について所要の規定の整備が行われました。 A 剰余金の配当については、その原資に従って配当又は資本の払戻しとして取り扱うこととされました。 (注) 会社法の施行の日(平成18年5月1日)以後の日をその支払に係る基準日とする剰余金の配当について適用されます。 B 2以上の種類の株式を発行する法人が自己の株式の取得等を行った場合におけるみなし配当の額の計算の基礎となる所有株式に対応する資本金等の額は、その株式の種類ごとに区分された資本金等の額とされました。 (注) 平成18 年4月1日以後に行われる自己の株式の取得等について適用するとともに、同日前に種類株式を発行している法人の資本金等の額の区分について所要の経過措置が講じられています。 C 株主が受けた株式無償割当て及び新株予約権無償割当てについては、原則として、課税関係が生じないものとされました。 ★ 株式無償割当て又は新株予約権無償割当てにより取得した株式又は新株予約権の取得価額は、原則として、零とされました。 (注) 会社法の施行の日(平成18 年5月1日)以後に行われる株式無償割当て又は新株予約権無償割当てについて適用されます。 D 取得請求権付株式等につき、その請求権の行使等により譲渡をし、その対価としてその取得をする法人の株式等のみの交付を受けた場合には、原則として、その譲渡による譲渡損益は繰り延べることとされました。 (注) 会社法の施行の日(平成18 年5月1日)以後に行われる取得請求権付株式等の請求権の行使等による当該株式の譲渡について適用されます。 E 有価証券の範囲から自己の株式が除外され、法人が自己の株式を取得した場合には、資産に計上せず、その取得の時に資本金等の額を減少させることとされました。 (注) 平成18 年4月1日以後に取得される自己の株式について適用するとともに、同日において有する自己の株式について所要の経過措置が講じられています。 |
5.ストック・オプション等に係る費用の帰属事業年度について規定の整備
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法人が、個人から受ける役務の提供の対価として新株予約権を発行した場合には、当該個人においてその役務の提供につき所得税法等の規定による給与等課税事由が生じた日において当該役務の提供を受けたものとして法人税法の規定を適用することとされました。 ★ これにより、当該役務の提供に係る費用の額は、特定の取締役等が受ける新株予約権等の行使による株式の取得に係る経済的利益の非課税等の特例制度の適用を受けるものを除き、原則として、その新株予約権が行使された日の属する事業年度の損金の額に算入することとなります。 (注) 会社法の施行の日(平成18 年5月1日)以後に新株予約権の発行に係る決議をするその新株予約権について適用されます。 |
6.組織再編成に係る税制について、対象となる範囲の見直し等
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組織再編成に係る税制の対象に株式交換等が加えられ、次の改正が行われました。 @ 株式交換等に係る完全子法人の株主については、その完全親法人の株式以外の資産が交付されなかった場合には、当該完全子法人の株式の譲渡損益は繰り延べることとされました。 A 株式交換等に係る完全子法人については、非適格株式交換等が行われた場合には、その有する資産について時価評価により評価損益を計上することとされました。 (注) 平成18 年10 月1日以後に行う株式交換等について適用されます。 |
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企業結合会計の導入等に対応し、非適格合併等による資産等の受入れ処理の見直しが行われました。 ★ 非適格合併等により資産等の移転を受けた場合には、当該非適格合併等に伴い引継ぎを受けた従業者の退職給与債務引受額等を負債に計上するほか、その資産及び負債の時価純資産価額とその移転の対価の額との差額を資産調整勘定の金額又は負債調整勘定の金額とし、資産調整勘定又は負債調整勘定の内容に応じて、これらの金額の減額処理を行うこととされました。 (注) 会社法の施行の日(平成18 年5月1日)以後に行う非適格合併等について適用されます。 |
7.その他の改正
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特定株主等によって支配された欠損等法人の欠損金の繰越しの不適用及び資産の譲渡等損失額の損金不算入の規定が設けられました。 ★ 特定株主等による特定支配関係を有することとなった欠損金額等を有する法人(欠損等法人)が、その特定支配日から5年以内に、旧事業を廃止し、その事業規模のおおむね5倍を超える資金借入れ等を行うこと等一定の事由に該当するときは、その該当する日の属する事業年度前において生じた欠損金額につき青色欠損金の繰越控除制度を適用しないとともに、当該事業年度開始の日から3年以内(その特定支配日から5年を限度)に生ずる資産の譲渡等損失の額を損金の額に算入しないこととされました。 (注) 平成18 年4月1日以後に特定支配関係を有することとなった場合の欠損金額及び同日以後に欠損等法人に生じた譲渡等損失の額について適用されます。 |
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法人が供与をする賄賂の額及び隠ぺい仮装行為に要する費用の額等は損金の額に算入しないことが明確化されました。 (注) 平成18 年4月1日以後に支出等をするものから適用されます。 |
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会社更生等による債務免除等があった場合の欠損金の損金算入制度について、更生手続開始の決定等があった場合におけるこの制度の対象となる事由に、デット・エクイティ・スワップ等に伴う債務消滅益が生ずる場合を加えることとされました。 (注) 会社法の施行の日(平成18年5月1日)以後に当該債務消滅益が生ずる場合について適用されます。 |
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試験研究費の総額に係る特別税額控除制度及び中小企業技術基盤強化税制について、試験研究費のうち比較試験研究費を上回る部分の税額控除割合に100分の5を加える特例が講じられました。 なお、増加試験研究費の税額控除制度は廃止されました。 (注) 平成18 年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。 |
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情報基盤強化設備等(セキュリティ対応に係る認証を受けたソフトウエア等)を取得した場合等の特別償却又は法人税額の特別控除制度が創設されました。 ★ 青色申告法人が、情報基盤強化設備等の取得等をした場合において、その取得価額の合計額が一定の金額以上であるときは、その設備等の基準取得価額の100分の50相当額の特別償却と100分の10相当額の税額控除との選択適用ができるという制度が創設されました。 また、資本金1億円以下の法人等については、リース費用の総額の一定額について100分の10相当額の税額控除ができることとされました。 (注) 平成18 年4月1日以後に取得等をする情報基盤強化設備等について適用されます。 |
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中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例制度について、当期に取得等をした少額減価償却資産の取得価額の合計額が300万円を超える場合には、その超える部分に係る減価償却資産が対象から除外されました。 (注) 平成18 年4月1日以後に取得等をする少額減価償却資産について適用されます。 |
| ○ | その他所要の規定の整備が行われました。 |
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