天沼裕子


埼玉県生まれ。東京芸術大学にて作曲を専攻。北村昭、小林秀雄、黛敏郎の各 氏に師事。卒業後5年間にわたり東京、バンフ(カナダ)、ザルツブルグ、ハノ ーファにて指揮法、オペラを学ぶ。指揮をF.ライトナー、V.フェルドリブル両 氏に師事。ピアノをD.ワイルド、声楽をH.ミューラー両氏に師事。1987年から の2年間、シュレスビッヒ・ホルシュタイン音楽祭にて、バーンスタインのコ レペティトールを務め同氏より絶賛された。指揮者としての登場は、87年の旧 西独オルデンブルグ歌劇場で、オペラ、バレエ、コンサートを振る。 88年、オランダ国立放送主催の第32回国際指揮者マスタークラス(岩城宏之指 導)で最優秀賞を授賞と同時にアムステルダム・コンセルトヘボウにてオラン ダ国立放送響を振り、オランダデビュー。岩城氏の招きにより89年1月オーケ ストラ・アンサンブル金沢の常任指揮者に就任し日本デビュー。以来、国内の オーケストラに客演。同年秋、ベルギーで開催されたオイロパリア89に同オー ケストラと共に招待され、ハッセル/フランスでも公演する。90年は統一ドイ ツを記念しての特別公演(フランクフルト/オーデル響)でベートヴェン第九を 振る。その他、ブレーメン、オルデンブルク、カールスバードでも客演している。
武満徹主宰「今日の音楽」では、数年に振り、その他静岡音楽館オペラ、ソウ ルで開かれるIMSCわたり登場。テアトリカルな作品の指揮は特筆すべき、と賞 される。93年より東京二期会オペラスタジオの研究生、およびオペラ研修所の 指導にあたる。95年、二期会オペラ公演「ドン・ジョヴァンニ」(西洋敬一演 出)「フィガロの結婚」(古川真紀演出)を指揮。また、東京室内歌劇場公演、 姜碩煕(カン・ソキ)氏作曲オペラ「超越」、福島オペラ、原嘉寿子作曲「乙和 の椿」(平尾力演出)、静岡音楽館主催、間宮芳生作曲「昔噺人買太郎兵衛」 (栗山昌良演出)等現在はオペラ中心の指揮活動を行なっている。95年度文化庁 在外研修員としてベルリン、バイロイトにてオペラ研修。 元コーミッシェオパーの音楽監督R.ロイター氏、ベルリン国立歌劇場芸術監督 のD.バレンボイム氏に師事。97年は藤沢オペラ、水戸芸術館オペラにて、田中 均作曲「虎月傳」他の音楽祭にも招待されている。
指揮活動の他、アンサンブル金沢のメンバーとの室内楽(シューベルト/「鱒」) やC.オッカー氏との「冬の旅」、モーツァルトのピアノ協奏曲の弾き振りなど、 ピアニストとして、また、作曲も継続中。95年より上海師範大学音楽家客員教授。
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