荘村 清志


9歳よりギターを始め、父である荘村正人及び後に小原安正氏に師事した。 1963年に来日した巨匠ナルシソ・イエペス氏の歓迎演奏会で氏に認められ、 翌年にはスペインに渡りイエペス氏に師事した。 また、同時期にスペインに滞在していた岩崎洋氏にも音楽理論を学ぶ。 1967年イタリア各地で18回の演奏会を開いて好評を博し、翌年にはミラノをはじめとする22都市でのリサイタルが行なわれた。
1968年に帰国し、翌年の日本デビューリサイタルは、「テクニック、音楽性ともに第一人者」との高い評価を得た。 1971年にはイタリア・フィレンツェで開かれた世界青少年協会国際フェスティヴァルに日本代表ギタリストとして参加し、この成功によりバンクーバーをはじめとする北米各都市で28回にものぼるリサイタルを開き、国際的評価を不動のものにした。
1974年にはNHK教育テレビ「ギターを弾こう」に講師として出演し、一躍全国にその名と実力が知られることになった。 1977年と1980年に再びスペインに渡り、イエペス氏のもとでさらに研鑽を積み、ヨーロッパ各地でコンサート活動を行なった。
リサイタル活動はもとより日本主要オーケストラとの共演、フルート、声楽、ピアノ、ヴァイオリン、マンドリンなどとのデュオやトリオコンサートを行ない、ギターの魅力を様々な形で人々に伝えている。 また、武満徹氏の初のギター作品の初演など、日本人作曲家にも多数作品を委嘱初演を行ない、現代ギター作品の紹介にも意欲的に取り組んでいる。 1994年にはデビュー25周年を迎え、東京・サントリーホール、大阪・いずみホールにて記念リサイタルを行ない好評を博した。 1996年10月には紀尾井ホールにて、武満徹氏が荘村清志氏のために書いたギター3部作「森の中で」が世界初演され注目を集めた。
レコーディング活動も積極的に行ない、東芝EMIより数々のCDがリリースされている。 97年春には「森の中で」を含む武満徹集をリリースした。
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